債務整理事件の解決までの流れ

借金の問題でお悩みの方へ、債務整理による解決までの流れをご説明いたします。当事務所では、お客様の状況に最も適した方法で債務整理を進めてまいります。


1. 初回相談・現状の聞き取り
 まず、現在の借金状況について詳しくお聞かせいただきます。お持ちいただいた契約書、明細書、通帳などの資料を基に、債務の全体像を明確にします。

  • 借入先の確認:消費者金融、銀行、カード会社など、全ての債権者を把握
  • 借入総額の算出:各社からの借入金額と利息を正確に計算
  • 収入・支出の確認:月収、ボーナス、生活費などの家計状況を詳細に分析
  • 資産の確認:不動産、預貯金、保険、車などの財産状況
  • 借入理由・経緯:どのような事情で借金が増えたかの背景


2. 方針の決定
ヒアリング内容を基に、お客様に最適な債務整理の方法を提案いたします。

任意整理が適している場合

  • 安定した収入があり、減額後の借金を3〜5年で返済可能
  • 住宅ローンなど残したい債務がある
  • 職業上の制限を避けたい


個人再生が適している場合

  • 住宅を手放したくない
  • 借金総額が比較的多額(100万円以上5000万円以下)
  • 安定収入があり、減額された借金の返済が可能


自己破産が適している場合

  • 収入に対して借金額が過大で返済が困難
  • 資産が少ない
  • 生活の再建を最優先したい


 相談者の方のご希望を十分に伺った上で、最終的な方針を決定します。


任意整理の流れ

Step1:受任通知の送付(1週間程度)
債権者に弁護士が代理人となったことを通知し、取立てを一旦停止させます。


Step2:債権調査(1〜3ヶ月)
各債権者から取引履歴を取り寄せ、利息制限法に基づく引き直し計算を行います。


Step3:和解交渉(2〜6ヶ月)
債権者と返済条件について交渉を行います。将来利息のカットや分割払いの条件を調整します。


Step4:和解契約の締結
合意に達した条件で和解契約を締結します。


Step5:返済開始
合意した条件に従って、毎月の返済を開始します(通常3〜5年間)。

個人再生の流れ

Step1:受任通知の送付(1週間程度)
債権者に弁護士が代理人となったことを通知し、取り立てを停止させます。


Step2:申立書類の準備(2〜3ヶ月)
裁判所に提出する申立書や必要書類を準備します。


Step3:個人再生申立て
地方裁判所に個人再生の申立てを行います。


Step4:再生手続開始決定(1ヶ月程度)
裁判所が要件を満たしていると判断すれば、手続開始が決定されます。


Step5:債権届出・債権調査(2〜3ヶ月)
債権者からの債権届出を受け、債権額を確定します。


Step6:再生計画案の作成・提出(1ヶ月程度)
借金の減額と返済計画を記載した再生計画案を作成します。


Step7:書面決議・認可決定(2〜3ヶ月)
債権者の意見を聞き、裁判所が再生計画を認可します。


Step8:返済開始
認可された計画に従って返済を開始します(原則3年間)。

自己破産の流れ

Step1:受任通知の送付(1週間程度)
債権者に弁護士が代理人となったことを通知し、取り立てを停止させます。


Step2:申立書類の準備(2〜3ヶ月)
破産申立書や陳述書、必要な添付書類を準備します。


Step3:破産申立て
地方裁判所に自己破産の申立てを行います。


Step4:破産手続開始決定(1〜2ヶ月)
裁判所が破産の要件を満たしていると判断すれば、手続開始が決定されます。


Step5:管財事件または同時廃止の振り分け

  • 管財事件:財産がある場合や、免責が許されるかどうか疑義がある場合、破産管財人が選任されます
  • 同時廃止:財産がないことが明らかである場合などは、手続が簡略化されます


Step6:免責審尋(3〜6ヶ月後)
裁判所で免責について審理が行われます。


Step7:免責許可決定
問題がなければ免責が許可され、借金の返済義務が免除されます。

重要なポイント

  • 債務整理の方法は、相談者様の状況により異なります
  • 手続中は弁護士が窓口となり、債権者との直接交渉は不要です
  • 早期の相談により、より多くの選択肢を検討できます


 お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。初回相談は無料で承っております。